買戻し特約の登記について

 今回は、売主が不動産売買契約と同時に行う「買戻し特約」について、その登記手続きを説明します。

◎買戻し特約とは
 民法第579条前段で、「不動産の売主は、売買契約と同時にした買戻しの特約により、買主が支払った代金および契約の費用を返還して、売買の解除をすることができる」と定められています。つまり「売主に、売った不動産を買い戻せる権利がある」ということになります。
 公団や公社、行政が売主となって住宅を分譲する際に、「一定期間内に住宅を建てる」「一定期間転売をしない」「一定期間自ら居住する」等の条件を設ける場合があります。こういった条件を守ってもらうために、売買契約と同時に買戻しの特約を設定し、買戻し特約の登記も行います。もし、売買の際の条件が守られなかった場合には、売主は買戻し特約の権利を行使し、売買代金等を返還し売買の解除を行うことができます。
 ただし、買戻しの期間は10年を超えることはできないとされています。これは権利の帰属を長い間不安定な状態におかないためだと考えられます。

◎買戻し特約の登記手続き
 買戻し特約の登記手続きは、「売買による所有権移転登記と同時」に行う必要があります。そのため、「代物弁済」や「譲渡担保」を原因とする所有権移転登記と同時に、買戻し特約の登記を行うことはできません。
 一方、新築建物の売買の場合、買主名義にする登記は「所有権保存登記」になり、所有権保存登記と同時に買戻し特約の登記を行うことが認められています。

◎買戻し特約の登記事項
 買戻し特約の登記は、売買による所有権移転登記の付記登記でなされ、売買による所有権移転登記と同じ受付番号が付されます。
 登記の目的は「買戻し特約」、原因は売買日と同日で「平成○年○月○日特約」となります。
 その他登記事項として「売買代金」「契約費用」「期間(10年以内)」があります。
 契約費用とは、売買契約の締結に必要な費用をいいます。「契約書の印紙代」「土地の測量費」「不動産の鑑定の費用」の内、買主が現実に支出した費用があれば、契約費用になります。
 契約費用がない場合には「契約費用 なし」、契約費用を返還しないで買戻しができる特約がある場合は「契約費用 返還不要」と登記します。
| 日記&不動産 | 11:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

世界の街から 〜ロンドン(イギリス)〜

不動産価格が高騰中!家を政府とシェアして購入

 イギリスの家は、古くなっても値段が落ちないどころか年々上がる。だから若いうちに小さなアパートを一つ買えば、買替えながらいつか大きな持ち家を手に入れることが可能だ。これはずっと、イギリス人の典型的ライフプランだった。
 ところが最近、不動産価格の異常な高騰ぶりで、特にロンドンではこのプランが通用しない。高級百貨店ハロッズがあるナイツブリッジなどの一等地では、2DKのマンションが900万ポンド(15億円)もする。普通の住宅地でも1億円を超えるのはざら。ロンドン住民の平均収入は3万4000ポンド(約550万円)。どう背伸びしてもワンルームのアパートですら手が出ない。
 このクレイジーな現象は、海外の富裕層がこぞってロンドンの不動産に投資していることが一番の原因だ。国を挙げて投資家を歓迎した結果、若い世代が「最初の一軒」を買えなくなったばかりでなく、教師や看護師、消防士など、社会が必要とする職業の人々がどんどんロンドンを去ることに。
 この対策の一つとして政府は、国(公団)と購入者が家を共同で買う「共同所有制度」を導入。家の価格の25%以上に相当する分を購入者が、残りを公団が購入し、公団所有分に対しては家賃を払う。頭金もローンの借り入れ金額も少なくてすむこの制度を利用すれば、若い世代が家を買いやすくなる。家の価値が上がるにつれ、持ち分も値上がりし、それを担保に所有分を増やせる仕組みだ。どんな家でもこの制度で購入できるわけではなく、専用に建てられた新築物件が多いが、買えるだけマシ。おかげで落ち込んだ持ち家率も何とか持ち直しそうな見込みだ。
| 日記&不動産 | 11:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

トラブルを多様性、豊かさに置き換えるために

外国人すまいサポートセンター発足の経緯と目的

 「かながわ外国人すまいサポートセンター」(以下、すまセン)は、外国籍住民の入居問題を解決するために立ち上げられた団体です。外国人はとかくトラブルメーカーであるというイメージだけが先走り、長い間、外国人の入居問題が社会的課題になりえませんでした。
 1998年に神奈川県は、外国籍県民に関する施策や外国籍住民の視点を生かした地域づくりを協議し、知事に報告、提言するために14の国と地域の委員20人からなる「外国籍県民かながわ会議」を設置しました。ある日の会議で「外国人だという理由で家やアパートを借りることができない」との発言があり、これが県内の外国人入居問題について協議し行動を起こす発端となっていきます。
 県は、この議論に着目し、外国人の入居を取り巻く問題と真摯に向き合い、解決すべく県内の行政を始め業者団体、外国人コミュニティ、NGO、国際交流団体へ呼びかけ、外国人入居問題について話し合う場の設定へと歩みを進めます。この会議は、神奈川県庁内に「住宅入居支援システム検討プロジェクト」を正式に発足させるに至らせ、後に設立される「かながわ外国人すまいサポートセンター」の母体となります。

住民として共に生きるお隣さん同士の問題

 異なる立場の人たちが集まり、それぞれが抱える悩み・課題など話し合う中で、オーナーや不動産店の頭痛の種である言葉の壁、滞納、踏み倒し、夜逃げ、また貸し、ゴミ、騒音、匂い、部屋の使い方など様々な迷惑事項について提起されましたが、実は多くの外国人は真面目に働き、学び、暮らしているということを確認、共有する方向へと進んでいきます。また、言葉や文化、生活様式の違いや日本における雇用、労働の実態などが浮き彫りにされることにより、この問題は一時的に日本に暮らす外国人ではなく、住民として共に生きるお隣さん同士の問題であると認識するに至ります。
 日本とは異なる環境から来た人たちに、自らの行動が周囲への迷惑に繋がることもあると教えてくれる人が必ずしも周囲にいるとは言えません。確かに来日するに当たり、外国人自身が日本には母国と異なる環境があると認知していなかったことも問題の原因であるとも言えますが、そこには日本特有の家や部屋に対する意識、賃貸契約やその後のプロセス、契約に必要なもの、決まり事、費用、周囲との関係など外国人にとって不明瞭な点が多いという事実も存在します。
 話し合いを通して、オーナー、不動産業者の大半が「言葉の違いからトラブルや事故が起きた時の処置などを考えると部屋を貸すことに不安を持つ」との事実も見えてきました。そのために各種言語マニュアルや、多言語相談窓口の設置など具体案が示され、その実現へと会議は進んでいきます。
 そして、プロジェクトチーム内では外国人をめぐる居住の問題は互いが知り合い、それぞれの持つ知識、習慣や文化を理解し、認め、尊重し合う中で解決すべきだとの共通意識が芽生えていきます。その思いは、新しいネットワークと団体の発足として実を結ぶこととなったのです。
 2015年、日本を訪れた外国人は1,973万7,000人に達したと大きく報じられましたが、現在、約200万人の在日外国人が住民として住むという事実はあまり知られていません。異なる言葉、文化を持つ人たちが地域に住むという事実の認知こそ、トラブルを多様性、豊かさという言葉に置き換える一歩となります。
| 日記&不動産 | 10:06 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

空き家対策についての税制を整理しておくと・・・

空き家は近年、大きな問題となっています。空き家対策の税制はどのようになっているのでしょうか?

 空き家対策の税制は、一つ目は固定資産税等の優遇策の解除による増税により売却や有効活用を推進するもので、二つ目は売却時の特別控除の創設などで売却をバックアップする方向のものがあります。
 核家族化の進行で親と子供が同居する世帯は少なくなりました。その結果、高齢者世帯が増え、高齢者の介護施設の入居などで空き家を増やすことになりました。老朽化した空き家は、腐食倒壊による事故や不審火による火災等の悪影響を及ぼします。
 そこで、平成27年に空き家対策特別措置法が施行されました。空き家対策特別措置法とは、自治体が空き家を調査し、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態などと判断した場合、「特定空き家」と認定し、修繕や撤去の指導や勧告、命令ができます。命令に従わなかった場合には、行政が強制的に撤去し、かかった費用を持ち主に請求できる「代執行」も可能としています。

H28税制改正で3,000万円特別控除創設

 空き家対策に関する税制は次のようになっています。
⑴固定資産税・・・住宅用地の特例不適用
 「特定空き家」については、固定資産税の住宅用地特例が不適用となります。住宅が建っている土地の固定資産税は、住宅用地特例によって本来の6分の1に軽減されます。しかし、この優遇措置がなくなり、固定資産税が6倍に上がります。
⑵相続税・・・小規模宅地の評価減不適用
 空き家の敷地は相続税上も小規模宅地特例の対象外の更地の評価となり、一般の住宅用地〈居住用の土地〉より評価の高い土地となります。
⑶譲渡所得税・・・居住用財産の3,000万円特別控除の適用期限あり
 老人ホーム入居などで家屋が空き家になった場合、特別控除を適用するには住まなくなった日から3年目の年の12月31日までの譲渡という要件、家屋を取壊した場合、家屋を取壊した日から3年目の年の12月31日までに譲渡という要件があります。空き家になれば速やかに譲渡を考えなければなりません。
⑷譲渡所得税・・・空き家住宅の3,000万円特別控除(新制度)
 平成28年度税制改正で新たに空き家に対する特別税制が加わりました。
 被相続人居住用家屋(昭和56年5月31日以前築の戸建で相続時に被相続人以外に居住していた者がいなかったものに限る)およびその敷地を取得した個人が、平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間に、次に掲げる譲渡をした場合には、3,000万円特別控除を適用できます。
〜蠡崖始の日から3年後の年末までの譲渡
⊂渡対価の額が1億円以下のものに限る。
2伐阿ある場合…家屋(イおよびロの要件を満たすもの)とその敷地の譲渡
 イ 相続時から譲渡時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていないこと
 ロ 譲渡時に地震に対する安全性に係る規定等に適合すること
げ伐阿鮟却した場合…家屋(イの要件を満たすもの)を除却後にその敷地(ロの要件を満たすもの)の譲渡
 イ 相続時から除却時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていないこと
 ロ 相続時から譲渡時まで事業の用、貸付の用または居住の用に供されていないこと

(注)相続税の取得費加算制度との選択適用とするほか、居住用財産の買換え等の特例との重複適用その他所要の措置が講ぜられます。

 今後も空き家は増加すると予想されます。空き家とその敷地に対しては税制上不利な側面が多くなります。将来を考え、空き家になる前から準備が必要です。売却のタイミングや有効活用など不動産税制に詳しい専門家のアドバイスが、より必要な時代がやってきそうです。
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| 日記&不動産 | 13:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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